フランスワイン事典
Champagne シャンパーニュ
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-Champagne-
シャンパン・ハウス

ボルドーではシャトー、ブルゴーニュではクリマ(畑名)、アルザスでは品種を抜きには語れない。シャンパーニュでは、それは、ブランド、つまりメーカーである。普通、ハウスないしメゾンと言う言い方をする。このメーカーはかなりの数にのぼるが、生産規模と質の面で名門と目されるメーカーを指して「グランド・マルク」ないし「グランド・メゾン」」と言う。以下、日本に輸入されているこの「グランド・マルク」を中心にピックアップした。

なお、★印は、ワインの評価本として定評のあるフランスの「CLASSEMENT-クラスメント」のものを引用した。

*シャンパンの生産者はその業態に従って、公的に分類されている。

 

Billecart-Salmon (ビカール・サルモン) 

 ★★
Billecart-Salmon
1818年創設以来家族的経営で、少量逸品主義を保持。伝統的製法で高品質を追求してきた。「アイの宝石」と言う愛称を付けられている。
しっとりとしていながら生き生きとした泡立ち、フルボディだが重たくなく、力強いのに荒削りのところがない。それに優雅さが加わる。 辛口の品質はトップ級の極上品。同社のブラン・ド・ブランは特に評価高い。

栽培地:(赤)6.3haの所有畑+葡萄購入(白)4.25haの所有畑+葡萄購入
生産量: 120万本

 

Bollinger (ボランジェ)

 ★★★
Bollinger
1828年、ドイツ人・ジョセフ・ボランジェによって創業された。品質にこだわる醸造元の代表格。古樽仕込みの伝統製法で、クリュッグと並び評される。
個性豊かで、力強く、精妙。収穫年に左右されない品格をもつ。
ノン・ヴィンテージのブリュットである「スペシャル・キューブ」は同種のシャンパンの中では郡を抜くと評されている。
<Vieilles Vignes>は、フィロキセラ以前の古木(樹齢70~80年のピノ・ロワール)から作られる稀少品。

英国のチャールズ皇太子とダイアナ妃との結婚式の祝宴に饗されたのは、このボランジュの「1973年」であったと言うエピソードもあるが、 シャンパンをよく知る人にとっては、シャンパンの横綱を張っているのは、クリュックとこのボランジュであることは否定しないであろう。

栽培地:(赤)110haの所有畑+葡萄購入(白)40haの所有畑+葡萄購入
生産量: 195万本

 

de Sousa (ド・スーサ)

 ★★
de Sousa
ド・スーサは、レコルタン・マニピュランのエリート中のエリートと評されている。コート・デ・ブラン地区の最高の位地にあるスーサ家の畑と古木を受け継いだエリックが、数年で全醸造工程を改良し、ストックを再編成した。
ヴィンテージものも素晴らしいが、「レゼルブ」の完成度が高い。
ごく普通の銘柄品の価格でありながら傑出した品質を持っている。
生産量が少ないから入手は易しくない。

栽培地:(赤)3.2haの所有畑、(白)3.2haの所有畑
生産量: 6万本

 

Deutz (ドゥーツ)

 ★★
Deutz
1838年創業のドイツ系のグランド・マルクの名門で、アイの丘の小高いところにあり、その歴史を色濃く物語っている。現在の当主は5代目。家族経営で着実に業績を上げてきた。
熟成の妙のよく出たソフトなシャンパンの代表格。
「ブリュット・クラッシック」から格上の「ウイリアム・ドゥーツ」まで、申し分の無い優雅な品格を持っている。
香りも口当たりも穏やか、新鮮さを残しながら喉ごしソフト。初めてシャンパンを飲む人に絶対お勧め。小柄でシックなレディーのような魅力を持っている。

栽培地:(赤)29.4haの所有畑+葡萄購入、
(白)12.6haの所有畑+葡萄購入
生産量: 120万本

 

Egly Ouriet (エグリ・ウーリエ)

 ★★
Egly Ouriet
エグリ・ウーリエは、秀逸なドーメーヌ・シャンパンの造り手として、大きな尊敬を集めている。その完璧主義は、稀にみる抑制生産。畑は、みな特級畑で、そのブドウの樹は半世紀以上経た樹齢を持つ。樽発酵の伝統製法。従って、生産量は少ない。
骨格のしっかりしたそのシャンパンは、長寿。余韻も長く、力強い。ヴィンテージものは、名だたるグランド・メゾンの特級品と比べ、優るとも劣らない。
非発泡赤ワインの<コート・シャンプノワ>も造っていて、その品質の高さはシャンパーニュでも抜きん出ていて、この地随一の優雅な赤ワインと評価されている。

栽培地:(赤)7ha ピノ・ノワール、(白)2ha シャルドネ
生産量: 68,000本

 

Jacques Selosse (ジャックス・セロス)

 ★★
高品質でその名の高いレコルタン・マニピュランの代表格。
畑はコート・ド・ブラン地区のアウィーズ、クラマン、オジェの3つの村にある。ビオディナミ農法、畑の手入れ、完熟収穫、樽発酵等々精緻な工夫がなされていて、個性豊かなシャンパンを送り出している。
「ブリュット」は素直で深い味わいが楽しめる。
「シュプスタンス」はアヴィーズ村のブドウのみを用い、毎年古いワインに新しいワインを加えた特別なリザーブワイン。
また、3つの村のブドウを樽発酵させた「エクストラ・ブリュット」は、例がないほどアルコールの強いアペリティフ用シャンパン。

栽培地:(赤)0,17haの所有畑、(白)6.1haの所有畑
生産量:  4.7万本

 

Joseph Perrier (ジョセフ・ペリエ)

 ★★
Joseph Perrier
地味な社風のジョゼフ・ペリエは、味にうるさい人をうならせる切り札を揃えている1825年創業の名門。ヴィクトリア女王はこのシャンパンしか飲まなかったと言われ、英国王室愛用の実績を持つ。
キュミエール村、オーヴィレール村、ダムリィ村の優れた畑のピノ・ノワールとピノ・ムニエを使い、実にまろやかなシャンパンを造っている。どのシャンペンも出荷前に酒蔵でじっくり寝かせられ、それが味に効果をもたらしていると言われている。
ノン・ヴィンテージものは、堅実なタイプで、色は淡黄色、新鮮で果実香に富み、喉ごし爽やかな飽きのこないシャンパン。ヴィンテージものは、優雅で洗練されたスタイルに揺るぎはなく、その微妙な味わいと絹のようになめらかな口当たりは他に例がない。

栽培地:(赤)16haの所有畑、(白)2haの所有畑
生産量: 75万本

 

Krug (クリュッグ)

 ★★★
Krug
シャンパンの最高の造り手と言われている。古樽を使い、低温長期発酵を行い、徹底した伝統的、職人的ワイン造り。
その品質に掛ける徹底さは枚挙にいとまはないが、毎年売り出すワインの6年分以上(350万本)を常時ストックしていることでも破格で、入念さを明らかに示す数字である。
長期熟成。優雅、洗練、精妙そのもの。シャンパン愛好家にとっては、贅の極み、宝物。特に「Clos du Mesnil」は、稀少品で、ル・メニル・シュール・オバーニュのベネディクト修道会の古い葡萄園(1698年まで歴史を遡れる由緒ある畑)のブドウだけで造ったもの。シャルドネだけを小さな古樽で発酵させたブランド・ブランの白眉、幻のシャンパンである。
1999年レミーマルタン・グループからモエ・ヘネシー・ルイヴィトン・クループの傘下には入ったが、運営はクリュック一族が取り仕切っていて、その運営に変わるものはない。

栽培地:(赤)10haの所有畑+葡萄購入(白)10haの所有畑+葡萄購入
生産量: 50万本

 

Pol Roge  (ポール・ロジェ)

★★
Pol Roge
1849年創設。ロジェ家は由緒ある家系で、エルベネの丘陵地帯とコート・デ・ブランに100haに及ぶ畑を所有している。家族的経営の伝統を保持。一時期低迷状態があったが、完全に終止符をを打ち、本来のバランスのいいしっかりしたタイプのシャンパンを送り出している。
英国首相チャーチルが愛飲した。それに敬意を表し発売した<サー・ウインストン・チャーチル>は特醸品。地下のカーヴは2層で深く、エペルネ屈指のもの。

栽培地:(赤)100haの所有畑+葡萄購入 (白)56haの所有畑+葡萄購入
生産量: 150万本

 

Salon  (サロン)

★★
Salon
1911年、ウジェーヌ・エメ・サロンが、自らの楽しみのためシャンパンを造ろうと、同一畑(ル・メニル村)で、同一収穫年(偉大な年のみ)のシャルドネの単品種にこだわり、シャンパンを造り始めたのが会社の起こり。
現在はローラン・ペリエ・グループの傘下にあるが、この創業のポリシーを頑なに守り続けているユニークな醸造元。
従って、ここ10年のうち3年程度しかワインをリリースしていない。
サロンのシャンパンはシャルドネだけを使ったブラン・ド・ブランの極めつきで、ヴィンテージものしかない。 色は薄く、非常にフレッシュ、気品のある芳香、味わいはまさに端麗。

栽培地:(白)1.5haの所有畑
 +ブドウ購入(同一村の丘の頂上近くの最高の畑の栽培者から)
生産量: 8万本

 

Veuve Cliquot Ponsard (ヴーヴ・クリコ・ポンサルダン)

 ★★
Veuve Cliquot Ponsard
1772年ランスの銀行家クリコ家が創設。二代目の妻が夫の死後、難局を乗りきり、売上を20倍にする成功をおさめ、今日の基礎を作る(Veuveは未亡人の意味)。
「いかにして品質を落とさず、生産量を増やすか」と言うグラン・メゾンなら避けて通れない問題を見事に解決しているのがクリコである。
毎年、大量(年間800万本以上)に送りだされるノン・ヴィンテージ・ブリュットがシャンパーニュの中でも間違いなく最も品質が高く、安定している。 黒葡萄主体で、果実香あふれ、優美。

栽培地: (赤)187haの所有畑+葡萄購入、(白)176haの所有畑+葡萄購入
生産量: 900万本

 

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