フランスワイン事典
Bordeaux ボルドー
メドック Medoc グラーヴ Graves アントル・ドゥ・メール Entre-deaux-Mers ブライ・ブール Blays・Bourgeais リブルネ Libournais AOC格付け 品種 シャトー・システム 歴史
ボルドー地図
サン・ジュリアンの格付けシャトー

 

格付け2級

 Ch. Leoville-Las-Cases

  (レオヴィル・ラス・カス
3つのレオヴィは1600年代の中頃ボルドーの有力な酒商モアティが創設し、 1700年代初期婚姻によりボルドーのもう一人の有力者のレオヴィル家の手に移った。革命時、3分の1を国に没収されたが、子孫はなんとかしのいで、ナポレオン時代ナポレオンの腹心になったピエール元帥とその妹が相続した。妹が相続した分は後に売却され、ポワフェレになり、ピエールの相続した分がこのラス・カスで、今日まで家系の続くレオヴィル家が所有(現在、法人化され株保有)。
畑はギロンド河を望む砂利層の土地で、ラトゥールと境を接している。
50年代新樹の植え替えで、一時期品質を落としたが、 59年以降は名声を回復、1級と肩を並べている。
ワインは腰が強く熟成が遅い。優雅であるだけでなく、濃度高く力強い。

<品種>カルベネ・ソーヴィニヨン65%、メルロ20%、プティ・ヴェルト3%、フラン12%
<生産量><赤>47,000ケース (97ha)
<セカンド・ラベル>Clos du Marquis

 

Ch. Leoville-Poyferre

 (レオヴィル・ポワフェレ
ナポレオン時代レオヴェル家のピエールの妹ジャンヌの相続した分が、後にポワフェレ男爵夫人に売却された。1920年以降キュヴェリエ家の作ったドメーヌ・ド・サン・ジュリアン社が所有。
1980年醸造所を完全に最新化した。辛抱強い運営で、ワインは常に安定していて、その名声を維持している。
ワインはポイヤックに近く、豊満で深い色調、柔らかな肉付きで長塾。

<品種>カルベネ・ソーヴィニヨン65%、メルロ25%、フラン2%、プティ・ヴェルト8%
<生産量>44,000ケース (80ha)
<セカンド・ラベル> Ch.Moulin-Riche

 

Ch. Leoville-Barton

 (レオヴィル・バルトン
革命時国が没収した分を、1820年アイルランド人のヒュー・バルトンが買った。ヒューの祖父トマスと父ウイリアムがボルドーでの貿易で産を成した。ボルドーでの商売の共同経営者的立場にいたダニエル・ゲスティエが革命やその後の混乱期をしのいでビジネスを守った。それに感謝して、莫大な資産を継いだヒューが正式に会社を起こす。それが、今日のボルドーのネゴシアン・バルトン&ゲステイエ社である。
ワインは、美しい果実味と豊かな風味を持ち、1級と肩を並べる伝統的タイプ。

<品種>カルベネ・ソーヴィニヨン72%、メルロ20%、フラン8%、
<生産量>20,000ケース (47ha)
<セカンド・ラベル>la Reseeve Leoville BartonEnclos de Moncabon

 

Ch. Gruaud-Larose 

グリュオ・ラローズ
18世紀中頃、騎士グリュオが分散した畑を買い集め、その後継者ラローズが葡萄園の評価を高めた。
ラベルの「Le roi des vins,Le vin de rois=ワインの王、王のワイン」はラローズが作ったもの。その後の後継者にごたごたがあったが、1919年大手ネゴシアン・コルディエ社の基礎を作ったジョルジュ・コルディエが手に入れた。1997年ベルナール・タイヤン・グループに売却した。畑は河沿いから離れサン・ローラン村との間の台地にある。
ワインは濃密かつリッチで、サン・ジュリアンの古典的タイプ。スパー・セカンドの品質のワインは値段も上がっている。

<品種>カルベネ・ソーヴィニヨン57%、メルロ30%、フラン8%、プティ・ヴェルト3%、マルベック2%
<生産量>51,000ケース (82ha)
<セカンド・ラベル> Sarget du Gruaud-Latose

 

Ch. Ducru-Beaucaillou

デュクリュ・ボーカイユ
ボーカイユの意味は「美しい小石」の意味で、この畑は多彩な小石に砂と粘土が絶妙に混合された土壌。1941年以降、酒造りでは著名なボルドーの名門ボーリー家が所有。
ワインの名声は専門家の間でもとみに高く、ワインの品質の長年に渡る安定振りは並ぶもの無い。2級のトップの座を争っている。
エレガントで控えめな極めて美しいワインで、重苦しいワインの対極にある。
ヴィクトリア朝のシャトーも堂々たるものだが、水位の低いメドックには珍しく、1600年頃できていたと言う古い地下蔵がある。

<品種>カルベネ・ソーヴィニヨン65%、メルロ25%、フラン5%、プティ・ヴェルト5%
<生産量>19,000ケース (50ha)
<セカンド・ラベル> Ch, La Croix

 

格付け3級

Ch. Lagrange

  (ラグランジュ
1983年サントリーがここを買収した。日本の企業が購入した最初の例である。邸館を含め、設備と畑の抜本的改修を行うと共に、葡萄畑も大幅に拡大した。マルセル・ディカスの指揮の下、特筆に価する厳格なセレクションによって、堅牢で古典的なワインを産出している。安定した品質は、セカンド・ラベルにも当てはまり、高い評価を受けている。

<品種>カルベネ・ソーヴィニヨン66%、メルロ27%、プティ・ヴェルト7%
<生産量>66,500ケース (109ha)
<セカンド・ラベル> Les Fiefs-Lagrange

 

Ch. Langoa Barton

  (ランゴア・バルトン
アイルランドの出身の貿易商の3代目、バルトン&ゲスティエ社の創立者・ヒュー・バルトンが1821年ポンテ家から購入。この時期隣接するレオヴィルの畑も手に入れ、ランゴアの醸造所で最近まで造られていた。兄弟ワインのように見られているが、厳密に別々にし込まれている。
ワインは、タイプは似ているが、早めに飲み頃を迎える。優雅さと果実味と魅力は充分備えていて、素性の良さのよく出たサン・ジュリアン。

<品種>カルヴェネソーヴィニヨン74%、メルロ20%、フラン6%、
<生産量>7,000ケース (35ha)

 

格付け4級

Ch. St-Pierre 

 (サン・ピエール
1767年にここを買い取ったサン・ピエールに由来する名前だが、長い間、サン・ジュリアンで無名の存在であった。
1982年、ブルジョワ級のCh.グロリアのオーナー:アンリ・マルタンに買収された。マルタンの娘婿ジャン・ルイ・トリオーの指揮の下に最前線に輝かしい復帰を果たし、80年代中頃から、卓越した凝縮感と魅惑的なアロマを持つワインを送り出している。
近年の品格と個性を持つワインは、格付けに恥じない。

<品種>カベルネ・ソーヴィニヨン70%、メルロ20%、フラン10%
<生産量>8,000ケース (17ha)

 

Ch. Talbot 

  (タルボー
シェクスピアの「ヘンリー6世」にも登場する歴史上の英雄タルボー将軍が、ここを軍隊の本拠地にしていた。(この城は将軍のもので、将軍はここで戦死したと信じている英国人が多いが、事実は違う)現在コルディエ社が所有しているが、ジョルジュ・コルデイエが1918年入手したもの。
畑の手入れは丹念で、清潔で厳格な管理がなされている。ワインは安定していることで昔から有名。品のいい、調和のある魅惑的なサン・ジュリアン。生産量が多いから非常にお値打ち。

<品種>カベルネ・ソーヴィニヨン66%、メルロ26%、プティ・ヴェルト5%、フラン3%
<生産量>54,000ケース (1020ha)
<セカンド・ラベル> Connetable Talbot & Caillou Blanc du CH. Talbot
<セカンド・ラベル>Ch.Hant-Bages Monpelou (クリュ・ブルジョワ・シュペリュール)

 

Ch. Branaire-Ducru

  (ブラネール・デュクリュ
16世紀まで遡れる歴史を持つが、フィロキセラ、第1次、第2次大戦に耐えきれず荒廃した。しかし、1955年アルザスのポール・ジュジェールが買い取り、息子と共に心血を注いだため、品質も驚くほど向上、現在の評価は抜群。
畑は、マルゴー村(Ch.マルゴーの畑の隣)とスーサン村に分かれている。土壌が特殊な砂利系でメルロの比率が高い。マルゴーの中ではユニークな性格を持つ。

<品種>ソーヴィニヨン50%、メルロ35%、フラン10%、プティ・ヴェルト5%
<生産量>14,000ケース (23.5ha)
<セカンド・ラベル>Ch.Loyac

 

Ch. Beychevelle 

  (ベイシュヴェル
英国がスペインの無敵艦隊を破る1587年、その英国の海軍提督デ・ペルノン公爵がこのシャトーを手に入れた。ジロンド河を行き来する船は、このシャトーの前を通過する時、当時の船の敬礼である「帆下げ」を号令と共に行った。その号令が古語である「Baisse-Voile」で、それが名前として残った。ラベルの半帆の古代船のデザインもこれに因んだもの。その後、ナポレオン3世の蔵相だたアシール・フールのものになり、現在もこの家系の後継者がオーナー(法人ー株所有)。ワインの人気は高く、2級なみの値段。(サントリーもかなりの株を所有)

<品種>ソーヴィニヨン66%、メルロ30%、プティ・ヴェルト4%
<生産量>7,500ケース (18ha)

 

 

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