
サン・テミリオンの町は、中世の聖地スペインのサンチャゴ・デ・コンポステラへの巡礼路の宿場町として栄えた町だから、壮麗なシャトーが広大な葡萄畑に散在しているメドックなどより親しみやすい。
欧州の古い中世の町が時間の流れを止めたようにたたずんでいる。
古い家並みの狭い石畳の急坂を登ると丘の上に古い寺院があて、びっしりと建て込んだ赤瓦の屋根の先に段々畑の葡萄畑が望める。1999年世界遺産に登録された。
ワイン産地が世界遺産に登録されたのは、これが初めてである。
町は小さく愛らしいが、サン・テミリオンの特徴は、畑の小ささとシャトーの密集ぶりにある。
中小・零細シャトーが群がっているから、選ぶのに苦労するし、ラベルの表示も混乱しやすい。
ACは、地理的にSt-Emilionとその北方を取り囲むSt-Emilion衛星AOCがある。
St-Emilionは、同一地域の中に、St-Emilion Grands Crusと言う別のACをも持っている。
サン・テミリオンの格付け
サン・テミリオンでは1955年以来、公的格付けがなされていて、10年毎に見直しを計る事になっている。
・Premiers Grands Crus Classes
・Grands crus Classes
の2つのクラスがある。Premiers Grands Crus ClassesにはClasses-A-とClasses-B-にランク付けがなされている。
2006年この見直しが行われた。 Premieres Grands Crus のClasses-B-に、2つのシャトーが昇格し、15シャトーになった。 Grands Crus Classesでは、11のシャトーが降格し、6シャトーが昇格、全部で46のシャトーが選定された。
ラベル表記て、紛らわしいので、図に示すと下記の通りになる。
サン・テミリオンの公的格付け(Classe)は1955年に最初に行われた。今まで改訂が、1969年・1985年・1996年・2006年の4回行われ、現在の格付けは2006年に選定されたものである。
ラベル表示で注意したいのは、格付けシャトーは「Classe」が付いているが、単なる「Grand Cru」の表記は、若干上質のものを意味するAC表記であると考えた方が無難である。
St-Emilion
(サン・テミリオン)
中世の<聖地巡礼>の宿場街であったこの美しい小さな街を中心に、葡萄畑は広がっている。土壌は、複雑で変化に富む。
特に優れたワインは、「コート」と呼ばれるサン・テミリオンの町を囲む石灰岩系の丘陵地帯と、「グラーブ」と呼ばれるポムロールとの境界に近い、石灰質と砂・粘土の斜面の2つの地域から生まれる。
サン・テミリオンの街の東に広がる地域は、下層が砂と粘土の土壌。北部の砂でおおわれた地域と共に、優秀なワインが造られる。
サン・テミリオンのワインは、メルロ種中心で一味違っている。ボルドーのワインの中では、ブルゴーニュに最も似たタイプといわれているが、畑の土壌によって風味が微妙に異なる。
中小零細のシャトーがひしめいていて、選ぶのに一苦労するのが難点。
シャトー・ワインとセミ・ゼネリック・ワイン(定評のあるネゴシアンのものは、シャトーワイン以上)がある。
- 栽培地
- 2,328ha (13,000hl)
- 主品種
- <赤>メルロ、カルヴェネ・ソービニヨン&フラン、マルベック
- Key Vintages
- 2003,2001,2000.1998,1995,1990,1989,1986,1985,
1983,1982.
St-Emilion Grand Cru
(サン・テミリオン・グラン・クリュ)
Classeの付かない、この<Grands Crus>表示のワインは、定められた畑(土地)ではなく、質によって選ばれていて、定期的に検討される。
約200ほどのシャトーが指定されているが、AOC表示のGrands Crusの付かない単なる<Saint-Emilion>より若干上質と言う程度の理解の仕方が妥当と思われる。
- 栽培地
- 3,007ha (150,000hl)
St-Emilion 衛星AC

Saint-Emilionをハイフォンで繋げてAOC表記するサン・テミリオンの北部の村のワインだが、近年本来のサン・テミリオンより優れたワインを出す所も少なくない。下記の4つのACがある。
サン・ジョルジュの小さな村(生産者は23のみ)や、大規模なリュサックまたはモンターニュの村々のACで、ぶどう畑は均質な粘土質の石灰岩の土壌で、穏やかなボルドー気候の下に広がっている。
メルロ種がここでも主要なぶどう品種。カベルネ・ソーヴィニヨンやカベルネ・フラン種もブレンドに使われる。
ビロードのような滑らかでフルーティなワインは、凝縮された構造と微妙に締まったタンニンのおかげで、熟成されるほど旨くなる。
Lussac Saint-Emilion
(リュサック・サン・テミリオン)
Montagne Saint-Emilion
(モンターニュ・サン・テミリオン)
Puisseguin Saint-Emilion
(ピュイスガン・サン・テミリオン)
Saint-Georges Saint-Emilion
(サン・ジョルジュ・サン・テミリオン)
- 栽培地
- 3,717ha (118,700ha)
- 主品種
- <赤>メルロ、カルヴェネ・ソービニヨン&フラン、マルベック
- Key Vintages
- 2003,2001,2000.19981996,1995.
