フランスワイン事典
Bordeaux ボルドー
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ボルドー地図
ポムロール・ベスト・シャトー

Ch. Petrus

ペトリュス
50年前まで、ペトリュスはボルドーの一部のワイン愛好家以外には無名の存在だった。 それが今日では、ポムロールで最も偉大な名前を持つワインとなった。 11haという畑の狭さと、建物の質素なことでも、ポムロールの典型である。
メルロ主体のこの地区のワインでも、圧倒的にその比率が高く、95%である。そのワインの異例の品質は、ここにしかない深い粘土質土壌の畑と、アルノー家、ルバ家、ムエックス家と続いた、ずば抜けた栽培者たちに負っている。彼らは1956年の霜害以後もなお、老樹だけを生かすよう心掛けたのだった。
収穫はいつも最良の時期に摘み手を大量に投入し手早く行われる。加えて限定された軽い除梗と、長い時間をかけた醗酵と、2年から2年半に及ぶ新樽での熟成を行って、世界で最も美しいワインを生み出している。高名と高価で入手が容易でないことは、ブルゴーニュのロマネ・コンテと双璧。

<品種>メルロ95%、フラン5%
<生産量>30,000本

 

Ch. L'Eglise-Clinet

レグリーズ・クリネ
ポムロールの台地の古い聖堂の墓地の近くに位置し、土壌は砂利・粘土・砂で構成されている。特徴は、畑のブドウの樹齢が他のポムロールのものより非常に高いことである。
オーナー兼意欲的な醸造者のドニ・デュラントーの厳しい選別と細心の注意の払われた造りで見事なワインを生んでいる。
長熟する性質を持つワインは、豊かなボディに、特筆に値するすがすがしさとアロマティツクな複雑味を結び付けた高貴な「ポムロール」。
ここ10年間で、ポムロールで最も需要の高いワインで入手はなかなか難しい。
ドニ・デュラントーは、ネゴシアン・エルヴールも営んでいて、ネゴシアンとしての評価も高い。また、彼の造る「ラ・プティ・エグリーズ」は、素晴らしいセカンド・ワインと言われているが、別の畑のものである。

<品種>メルロ80%、フラン20%
<生産量>12~15,000本

 

Ch. Lafleur

ラフルール
1985年から、ジャック・ギノドーがこのシャトーの経営の責任を持つようになり、既に、高い評価を受けていた評判を更に高め、ペトリュスに匹敵する。
各ヴインテージのスタイルとブドウが持つ本来のカを重んじたワイン造りは、ブドウ栽培に徹底した品質管理を行い、よい年でも収量が上がることはない。シャトーでは日頃から厳しい計画的な栽培を実施している。その結果、ナチュラルで素晴らしいグラン・ヴァンが誕生する。
ワインは豊潤な魅力に溢れていて偉大なフィネスと愛らしいブーケを持っている。カルベネ・フランの極めて高い比率での使用がこのワインの個性と長寿を与えてる決定的役割を果たしている。
残念なことは、生産量が少ないため、品薄で価格が高いことである。

<品種>メルロ50%,カベルネ・フラン50%
<生産量>2,400ケース (4.6ha)

 

Clos L'Eglise

クロ・レグリーズ
シャトー・レグリーズ・クリネから分割されたこの畑は、新オーナーのギャルサン・カティアール家が、最高のグラン・ヴァンを目指して、可能な限りの全力を尽くした結果、ワインは瞬く間に著しく向上した。
カベルネ・フランの樹齢が高いために、コクとエレガンスが結び付いたスタイルのワインは、ヴインテージを追うごとに素晴らしいできで、ポムロールの最高ワインの仲間入りをした。
繊細な香り、ビロードのように滑らかで柔らかな口当たり、長い余韻、コクと味わいのあるワインは、優雅さに輝いている。
だが、残念なことは、それほど金銭にゆとりのないワインファンにとっては価格が高騰してしまったこと。

<品種>メルロ57%、カベルネ・フラン43% 
<生産量>2,000ケース (9ha)
<セカンド・ラベル> Espirit de  L'Eglise

 

Ch. La Conseillante

ラ・コンセイヤント
畑は、シュヴァル・ブランの直ぐ隣にある。ここは毎年,ペトリュスの次にランクされる2つか3つの銘柄のワインのひとつになっている。
安定性に加えて,ワインには強い個性が感じられる。密度高く、育ちのよい香りに,独特の個性を持つ風味が溶けあい,しっとりとした滑らかさを持っている。しっかりまとまっていてかなり余韻の長い風味を持っている。
その比類のない風格を発揮させるには充分な時間を与えてやる必要がある。 傑出した年のビンテージは、それぞれの年のポムロール・ベスト・ワインの中に入っている。

<品種>メルロ65%,カベルネ・フラン30%,マルベック5%.
<生産量>5,000ケース

 

Ch. Le Pin

ル・パン
ヴィユー・シャトー・セルダンのオーナーの一族であるジャック・ティアンポンが、優れた判断力で現代の味覚にマッチするタイプのワインを世に送り出したのがこのル・パン。
偉大なポムロールの何ともいえない魅力を残しながらも、特徴である魅惑的な官能と鮮やかな樽香はすぐに反響を呼んだ。
1980年代初頭からの10年間で伝説のワインとなり、価格は目もくらむほど高い所まで上り詰めてしまった。
個性的で魅力あるワインであることは間違いないが、トップクラスのクリュの持つ複雑さと深みに今ひとつ欠けるところがあるとも言われている。

<品種>メルロ92%,カベルネ・フラン8%.
<生産量>700ケース (2ha)

 

Ch. Trotanoy 

(トロタノワ
畑は、ペトリュスの近くで、ポムロールの台地の西端にあって、土壌が最も粘土質に富んだ一角である。ペトリュス経営のムエックス社の誇るもっとも華麗な宝石のひとつ。
クリスチャン・ムエックスと彼の醸造技師ジャン・クロード・ペルーエが大切にしている数々のシャトーのなかでも,このクリュにそそがれる手入れは,並々ならぬものがある。
樽熟成には33%の新樽が用いられる。
ワインは、色の濃いたくましいボディーに繊細なブーケが加わり、そのハーモニーは華やか。飲み頃まで少なくとも10年は待たなくてはならない。
他のいかなるポムロールよりペトリュスに似ていて、評価は高まるばかり。

<品種>メルロ90%,カベルネ・フラン10%.
<生産量>3,600ケース (7.2ha)

 

Vieux Ch, Certan 

ヴィユー・シャトー・セルダン
ペトリュスが台頭してくるまでは,長い間この畑は、ポムロールのトップとみなされていた。18世紀の終わりまでは規模ももっと大きかった。
畑は砂を含んだ粘土が砂利と混じりあった,ペトリュス,ラ・コンセイヤントと隣り合わせの高台の恵まれた場所にある。
1924年からベルギー人のティアンボン家のものとなり,レオン・ティアンボンが1943年から1985年までシャトーの経営に当っていた。彼の死後,息子のアレクサンドルが引き継いだ。70年代の初めに貯蔵庫と醸造所の増築と近代化が進められたが,木製の発酵槽はそのまま守られた。熟成は樽でおこない,新樽の比率は3分の1。
他のトップクラスのポムロールほど濃い色はしていないが,口に含むとよくまとまって,ひきしまった感じがあり,調和と,“育ちの良さ”と,フイネスが,ここのワインの大きな特徴。

<品種>メルロ60%、カベルネ・フラン30%、カベルネ・ソーヴイニヨン10%
<生産量>5,000ケース (13.6ha)
<セカンド・ラベル> Gravette de Certan

 

Ch. L'Evangile 

レヴァンジル
ドメーヌ・バロン・ド・ロートシルトが、このシャトーの単独管理責任者である。
畑は、ポムロールで最上と見なされている位置にあって、ペトリュスとシュヴァル・ブランに近接しているため、両シャトーの相反する2つのスタイルを兼ね備えた独特の構成を示している。
ワインは、圧倒されるスミレのような香りと、深く豊満なボディを持つ、素晴らしくエレガントなポムロール。
ワンランク上の最高位のワインを生み出すのに必要な最後の一歩を、ロートシルトがこれからどう詰められるかが注目されるシャトー。

<品種>メルロ78%、カベルネ・フラン22%
<生産量>60,000本 (14.8ha)
<セカンド・ラベル> La Grande Neuve de Figeac

 

Ch. La Fleur Petrus 

ラ・フルール・ペトリュス
畑は、道路をはさんでペトリュスと向かいあっているが,土壌はまったく違う。ここの土壌は大きな砂利が多く,石ころだらけという感じで、粘土や砂はない。熟成にさいしては,3分の1の新樽が使われている。
この何年聞か,ワインの評判は着実に向上していて,今ではペトリュスを経営するムエックス社の旗艦的存在のひとつとなり,砂利だけの土壌でできる最上のポムロールと称えられるまでになった。
ワインは豪華なまでに芳しく,力強く,優雅な香りをもち,偉大な複雑さ,リッチさ,強い風味を備えている点は,明らかに最高の品質を表している。ここのワインは恒常的に良質である。1994年,隣のル・ゲから4ヘクタールの樹齢の高い畑を購入,ワインは更なる広がりを持つようになった。

<品種>メルロ80%,カベルネ・フラン20%.
<生産量>4,500ケース (13.8ha)

 

 

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