ALSACEアルザス
ALSACE
Alsace

 

 

アルザスの葡萄畑
は、
ライン河を挟みドイツと国境を接し、ヴォージュ山脈との間にあり、南北約170Kmに渡る「ワイン街道」と呼ばれる葡萄畑が続く。標高は2~400mの丘陵地帯にあるが、幅は広い所でも3Kmを越えない。
ヴォージュ山脈によって、大西洋からの湿った空気は遮られ、フランスでも最も少ない降雨量の地域。冬は積雪に見舞われるが、 夏はこの山脈が障壁を作り、輝く太陽と灼熱に覆われる。

ライン地溝帯に起因する土壌は、断層と侵食によって複雑だが、これに水はけの良い砂、砂利の堆積がある。

アルザスは中世初期から、ライン河とその支流を利用する河川交易の拠点が形成され、コルマールやミュルーズなど多くの自由都市が栄える地域で、特にドイツ語で「街道の町」を意味するストラスブールはケルンやマインツと並びライン三大都市と称された。ワイン造りも修道院によって早くから始められ、その生産と取引が活発に行われてきた歴史を持つ。
何度も帰属をめぐってフランスとドイツを行き来したこの地方は、フランスとドイツ両方の文化が根付いている。

この風土と気候がドイツと同じブドウ品種を使ってはいるが、アルザス独特の辛口白ワイン(総生産量の95%)を生み出している。生産の約4分の1が輸出されている。

アルザス・ワインの特色は、フリュートと呼ばれる細身の緑色瓶と共に、ラベルに大きく「葡萄品種」を表示する点にある。

ボルドーではシャトー、ブルゴーニュではクリマ(畑名)、シャンパーニュではブランドを抜きには語れないが、アルザスで重要なのは「葡萄品種」である。
<品種>参照。

アルザスのAOCは、その歴史的事情により、ブルゴーニュなどのように畑、村、地区と言った区分に細分化されていない。以下の3つである。

・Alsace(アルザス)・・・78%
・Alsace Grand Cru (アルザス・グラン・クリュ)・・・4%
・Cremant d'Alsace (クレマン・ダルザス)・・・18%

なお、1998年 アルザス地方に隣接するロレーヌ地方の産地がACに昇格し、Cote de Toul(コート・ド・トゥール)を名乗る。

 

隣接するAOC

▼ AC : Côte de Toul コート・ド・トゥール

Cote de Toul

アルザス地方に隣接するロレーヌ地方は、フィロキセラと第一次大戦で壊滅状態に陥るまでは、アルザスよりはるかに広大な葡萄畑が広がっていた。その復活は遅々として進まず、努力が実ったのは1998年。ACに昇格した。

その畑は、かっての畑の広さには遠く及ばないが、モーゼル河左岸、トゥールの町の西側、コート・ド・ムーズ(Cote de Meause)と呼ばれる斜面の一画に南北20kmに渡って広がっている。若飲みタイプの白と赤とロゼを産出している。

<白>は、オーセロワ種から造られる。しなやかなボディーでフルーティーで溌剌としている。
<ロゼ>は、ピノ・ノワールとガメ種のアサンブラージュ。フレッシュで果実香に富み、淡い銅色を帯び、「グリ・ド・トゥール(Gris de Toul)」と呼ばれている。
<赤>は、ピノ・ノワール100%。きめ細やかなタンニンを含み、ボディーもしっかりしている。

かってロレーヌ公国の首都として栄えたナンシーは、トゥールの東24kmと近い。ガラス工芸のエミール・ガレの生地で、ナンシー派と呼ばれるアール・ヌーヴォーの作家たちが活躍した町である。

生産量
 3,582hl (74ha)