-Alsace-

ミュルーズの西のタンヌの町付近から、コルマール、セレスタ、オベルネ、モルスハイムと北上し、ストラスブールの西のマルレンハイムまで、約120Kmに渡る葡萄畑の丘の裾を行くのが「アルザス・ワイン街道」。フランスの他のワイン街道とはかなり趣を異にした美しさを持つ。

帰属をめぐってフランスとドイツを行き来した政治的激動の歴史を持ちながら、それでいて、ここに暮す人々に接すると、親しみやすく温かみがあり、静かで豊かな暮し振りにはその陰は見えない。試飲カーヴやヴインシュトゥーブ(居酒屋)がいたるところにあって、訪問客を暖かく迎えてくれる。
葡萄畑はヴォージュ山脈を背後にしたその東の丘にあり、その中に、鐘楼を中心にした美しい小さな村々が点在する。 中でも、「葡萄畑の3つの真珠」と言われるリボヴィーレ、リクヴィール、カイゼルベルグは、ともに、城壁で囲まれた小さな町で、まるで中世の絵の中から抜け出てきたような街並みが訪れる人の心をやすらかにしてくれる。
コルマールは、オー・ランの県都、アルザス・ワイン産業の中心地。アルサス地方独得の伝統的な町並みを残す町。ワインに関連した商店が軒をつらねていて、現市庁舎(18世紀建造)、ゴシック様式のサン・マルタン教会(14世紀)、美しいフレスコ画のあるフィステル館(16世紀)等、中世の面影があちこちに見られる。
また旧市の東になるタヌール地区はプチ・ベニスと呼ばれ、川をはさんで両岸に堅木組の家が並び、川には小さな船がつながれている。川面には柳の枝がかかり、家のテラスにはゼラニュームが咲き乱れている。


*葡萄畑と家並みの美しい町・村
